YOKOITOブログ

京都にあるものづくりベンチャー株式会社YOKOITOのブログです。最新のFAB機材の利用レビューや活用事例、YOKOITOの活動・実績紹介、イベント情報などを紹介いたします!!

「コミュニケーションツールとしての3Dプリンター」 【関西3Dプリンター活用研究会 第2回レポートその2】

今回はご参加いただいた東方さんの3Dプリンターに関するプレゼンをご紹介いたします!

 

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3Dプリンターをフル活用してヨーヨーを作る新しいヨーヨーブランド「Yoyo-Maker」の主催をされています。

 

3DCADの、自分でデータを書いてその形を出現させる事ができるというところに魅力を感じ、モデリングの技術などをシェアしていこうと考えたのだそう。

 

 

【ヨーヨーを3Dプリンターで作る意義】

 

そもそも、3Dプリンターでヨーヨーを作るということの意義とは一体何なのでしょうか?

 

実はヨーヨーブームというものは日本に定期的に訪れており、

その中で”競技ヨーヨー”というジャンルが広まってきているのだそうです。

 

やがてトリック(技)の高度化に伴い、ヨーヨーの形状も変化していき、

現在では金属を切り出した2~3万円相当の物が主流になりつつあるということです。

 

しかしそれと同時に最近は、海外製の安くて高性能なものも出まわるようになり、

東方さんもそれを追いかけていたのだそう。

 

しかししかし!

だったら自分で作ってみるのもありなんじゃないか?

そんなきっかけで3DCADを利用してヨーヨーをモデリングするということを始めたのだそうです。

 

その1『自分の好きな形状や重量を狙って自分だけのヨーヨーをデザインできる』

 

その2『従来の加工技術では困難な造形も割と簡単に可能』

 

その3『既存の部品を組み合わせし、カスタマイズが可能に』

 

そんな意義を見出し、素材や形状を研究を続け、様々なタイプのヨーヨーを製作されています。

 

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元々音楽が好きで音楽のことについて書こうと始めたブログも、

今ではすっかり3Dプリンター事情一色になってしまったのだそう。

 

 

【3Dプリンターの得意なこと苦手なこと】

 

3Dプリンターが活躍するのは、

 

・とりあえずひとつ作ってみる

 

・これあったらいいなを作ってみる

 

・今までにないものを作ってみる

 

・既存の製造方法だとめんどくさそうなものを作ってみる

 

そんな場面だと東方さんは語ります。

 

つまり

 

「やってみたい」

 

そんなアイデアを、速攻で具現化できる。

 

これが3Dプリンターの大きな強みなのです!

 

 

逆に苦手なことは、

 

・すばやい造形

 

・安定した造形

 

・たくさん作る

 

ということがあげられますが、

 

そもそも3Dプリンターを、

そういった精度や効率を求める製造機械として見るのではなく、

 

閃きを具現化するツールとして活用をしていくべき

 

だとおっしゃっていました。

 

頭の中の考えを現実世界に引っ張り出せる。。。

 

そう考えると、物語に出てくる未来の世界がいよいよ近づいてきたような気がしますね。

 

 

【3Dプリンターはコミュニケーションツールである!】

 

東方さんの使用されている3Dプリンターの機種は「atom」。

 

最初はDMM.makeに発注していたそうなのですが、

そのサービスが有名になるにつれ、納期が伸びてきてしまったことをきっかけに、

自分用のプリンターを購入することにしたのだそう。

 

それからさらにヨーヨー作りは加速!

 

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競技用の高度な技が使えるレベルのものが3Dプリンターでも作れるようになり、

やがて自分専用のものだけでなく、

他の競技ヨーヨープレイヤーから依頼されて製作する機会もできてきた東方さん。

 

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このように、

 

ネット上で成果物の情報を発信し続ける。

誰かが気付く

誰かが拡散する

誰かが仲間に加わる。

価値を提供する(世の中から対価を得る)

 

という流れが生まれ、

 

「3Dプリンターはコミュニケーションツールである」

 

という考えに着地したのだそう!

 

ただデータを具現化する機械というだけの解釈ではとどまらない、

3Dプリンターに対する新たな視点を教えて下さいました!

 

プレゼンの様子を書いた東方さんのブログはこちら!